初級者はもっと頻出度が高い基礎事項をマスターするという、先に処理すべき課題があります。

中学生用参考書は単語やイディオムの宝の山?

中学生用参考書は単語やイディオムの宝の山?

単語でもイディオムでも、どうせ覚えるなら、日常

 

会話での頻出度の高いものを覚えるほうがよい

 

ことは、今さら説明するまでもないでしょう。

 

 

一つの単語を覚える労力が同じなら、10年に1回

 

遭遇するかしないかの単語を100個覚えるよりも、

 

30分の会話の中で1回遭遇する単語を100個

 

覚えたほうがいいのは当然です。

 

 

 

したがって、自分の大切な時間を投資するのです

 

から、教材を選ぶときにまず重要なことは、日常会

 

話での頻出度です。

 

 

なぜ、今さら、頻出度の垂要性などというあまりに

 

も当然なことを主張しているのでしょうか。

 

 

頻出度の重要性を、単語の例で説明すると、すぐ

 

に同意してもらえます。

 

 

しかし、イディオム、英文法、英作文などの勉強

 

になると、多くの人がまるで「頻出度重視の基本

 

原則」を忘れてしまっているように見えるからです。

 

 

 

例えば、初級者が英会話用の教材を使って、あ

 

る場面の会話の勉強をしているとしましょう。

 

 

その会話の中で、日本の学校英語教育では思い

 

もつかないカッコイイ英語表現、英語圈の学生だ

 

けが使うような流行表現があったとします。

 

 

そうすると、注釈か何かでその表現が取り上げら

 

れ、詳しい説明が書かれています。

 

 

そして、みんなその表現を一生懸命に覚えようとし

 

ます。

 

 

そのような特殊な表現(頻出度が低く、応用性も

 

低い表現)を覚えることが「学校英語」とは対照的

 

「英会話」の勉強だと信じているからです。

 

 

こういうタイプの人に限って、地味ではあるけれども

 

応用性のある表現ではなく、奇をてらうような表現

 

を覚えて得意になっているのです。

 

 

つまり「初級者」が頻出度の低い表現を勉強する

 

ことが誤りであるということです。

 

 

なぜなら、初級者はもっと頻出度が高い基礎事

 

項をマスターするという、先に処理すべき課題が

 

あるからです。

 

 

学校英語で教えるような基礎事項さえマスターで

 

きていない初級者は、頻出度の低い「こなれたカ

 

ッコイイ表現」に目を奪われず、もっと頻出度の高

 

い基礎表現、基礎的英文法ルールなどを覚えた

 

ほうが、はるかに効率がよいのです。

 

 

日本語を学ぶ外国人が

 

「ここから駅まで何分かかりますか?」

 

を言えないレベルなのに、

 

「やっぱ、そりゃ、ヤバイよ」

 

などの表現ばかりを覚えることに夢中になっていた

 

ら、どう感じますか。

 

順序が逆なのです。

 

 

英語の勉強でこれと同じことをやっている人が大

 

勢います。

 

 

したがって、初級者が自分の表現を増やすという

 

目的ならば、自然の会話の中で偶発的に現れる

 

特殊な表現を取り扱うような教材は効率がよくあ

 

りません。

 

 

日常会話で頻出度が高い表現があらかじめ先に

 

用意、選択されていて、それらを人工的に埋め込

 

んで作られた会話文を学習するほうが効率的で

 

しょう。

 

 

以上、会話表現の例で説明してきましたが、一

 

般的に

 

「頻出度の高い事項とは基礎事項である」

 

という大原則を忘れないでください。

 

 

例えば初級者なら、中学生用参考書などに目を

 

通し、その中に知らなかった新発見のものがあれ

 

ば、それはきわめて頻出度が高いものなので、その

 

参考書はあなたにとって、まさに宝の山でしょう。

 

 

中学校で習う

 

「主語が三人称単数の場合、動詞の語尾には

 

“S”をつける」

 

を忘れてしまった人がいるとしましょう。

 

 

この人が中学生用の参考書で、このことを復習し

 

て再認識したとします。

 

この新しく覚えた事項が実際の会話に役立つ頻

 

度が高いことは、お分かりでしょう。

 

 

一方、“It rains cats and dogs.”
     (どしやぶりだ。)

 

などの表現を覚えたとします。

 

 

この知識がどれほどの頻度で実際の英会話で役

 

に立つのでしょうか。

 

 

極端な例でしたが、つまらないように見える基礎事

 

項の学習がいかに大切かが分かると思います。

 

 

 

 

 

 

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